『ぎゅーのひみつしってる?』

ー かなしいときも、うれしいときも。
ぎゅーが あれば だいじょうぶ。
「ぎゅー」は、言葉より先に、
「あなたは大切だよ」と
伝えてくれるもの。
この絵本は、子どものころの
不安や生きづらさ、
そして“愛されていた記憶”を、
そっと思い出させてくれます。
読み終えたあと、
思わず大切な人を
抱きしめたくなる——
そんな一冊です。
テーマ:ありのまま/つながり/あんしん

絵本をつくった人|物語の主人公

想い・背景
本をつくってみたいという
想いが心のどこかにありました。
そんなとき、
「子どもたちに届ける絵本」という形を知り
自分の想いを伝えるなら、
この形がいいかもしれないと
思ったのがきっかけです。
言葉だけではなく、
絵と一緒に届けられることで、
よりやさしく、より自然に
想いが伝わるのではないかと感じました。

この想いの原点
幼い頃から自分の性別に
違和感を感じながら育ってきました。
だからこそ、子どもの頃に
「自分はこのままでいいんだ」と
思えることが、どれだけ大切かを
強く感じています。
また、これまでの人生の中で、
言葉やぬくもりに
救われてきた経験もたくさんありました。その体験が、
この絵本の原点になっています。

この絵本に込めた一番の想い
この絵本でいちばん伝えたいのは、
「受け止める」ということです。
相手を理解できなくてもいい。
意見が違ってもいい。
まずは、「そうなんだね」と
受け止めること。
その一歩から、やさしい世界
は始まるのではないかと思っています。

伝えたいこと
この絵本を通して伝えたいのは、
「そのままでいい」という安心です。
ぎゅー(ハグ)は、
ただくっつくだけではありません。
「好きだよ」「大切だよ」
「あなたはあなたでいいんだよ」
そんな言葉にならない想いを、
そっと伝えてくれるものだと
思っています。

絵本がつないでくれたもの
絵本をつくる中で、
自分の中にあった想いが少しずつ
言葉になっていきました。
LGBTQについて説明することよりも、
もっと日常の中にある
「ぬくもり」や「受け止める」という感覚を
届けたいのだと気づくことができました。
そして、
この絵本は「自分のための本」というより、
誰かにそっと渡したくなる本に
なったように感じています。
そう思えたことが、とてもうれしかったです。
最初は、自分の人生や経験を
子どもにもわかるように伝える絵本にしようと
思っていました。けれど考えていくうちに、
説明する絵本ではなく、日常の中で
自然に読める絵本にしたいと
思うようになりました。
その結果、寝る前に読んだり、
親子でぎゅーをしながら読めるような、
スキンシップのきっかけになる絵本に
なっていきました。
実際に「子どもに読んであげたい」
「家に置いておきたい」といった声を
いただくこともあり、この絵本が
家庭の中で読まれる姿を想像できたとき、
とてもうれしい気持ちになりました。
この絵本が、親子のあたたかい時間の
きっかけになればいいなと思っています。
【さいごに】
この絵本には、
もうひとつ願いがあります。
子どもが小さい頃に何度も読んだあと、
大人になったとき、もう一度
この絵本を手に取る日が
来るかもしれません。
そしてそのとき、家族からもう一度
この絵本を渡してもらえたら。
それはきっと、
二度目のプレゼントになると思います。
「あなたはそのままでいい」
そんなぬくもりが、その人の
心に残り続けてくれたらうれしいです。


